【JAL】ファーストクラスで行く、NY行き空中居酒屋A350の旅【搭乗記】

今回は念願叶い、文字通りJALのフラッグシップ機材であるA350-1000のファーストクラスに乗ることができたので、筆者の趣味嗜好を反映し食やアルコールを中心に搭乗記をお送りする。

片道定価200万円Overという狂った価格設定の空間では、一体どのような体験ができるのか(そしてどれぐらい飲めるのか)を皆さんにお伝えできればと思う。

ところで、なぜ乗れたのか

一介の会社員である私にとっては200万など到底払える額ではない。

そこで今回はJALカードやモッピーといったポイントサイトを活用し7万マイルを貯め、予約が解禁される約1年前から手配することで搭乗することができた。(現在は最低11万マイル必要)

モッピーというサイトはJALマイレージに強く、キャンペーンを活用すると75%の比率でポイントをマイルに変換できるのでJAL陸マイラーには大変おすすめできるサイトだ。

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搭乗概要

搭乗便JL006便(JA03WJ)
機材A350-1000
スケジュール羽田発 11:05 – ニューヨーク着 11:00
料金7万マイル+43,670円(燃油/税)
備考超高級シャンパンのサロンあるよ

機材は最新鋭のA350-1000で、羽田を午前に出てニューヨークJFK空港にも午前に着くという非常に便利なスケジュール設定だ。

A350-1000の座席配列

JALのA350-1000はファースト6席/ビジネス54席/プレミアムエコノミー24席/エコノミー155席の4クラス構成、計239席の設定となっている。

ファーストクラスの座席配列は1-1-1、前後幅も含めるとエコノミー9席分ほどのスペースを独占する形になる。

座席表を見ると、一番座席数が多いはずのエコノミーの占める空間は機体の約1/3程と資本主義の厳しさを我々に教えてくれる座席配列だ

上級クラスを増やして/エコノミーの空席率を減らして収益を増やすという方針の現れなのかもしれない(貧乏旅行者には辛い!)。

ファーストクラス専用ラウンジでチェックイン

ファーストクラスラウンジを楽しむため、8時前に羽田空港に到着した。

ファーストクラスのチェックインカウンターでチェックインしようとすると「ファーストクラスにご搭乗のお客様はあちらをお使いください」的なことを言われ、ファーストクラス搭乗者しか利用できない小部屋へと案内された。(ファーストクラスカウンターの存在意義無くない…?)

入ると受付のお姉さんに搭乗便と名前を聞かれ、MAXでも20-30人ほどしか座れないようなプライベート感のある部屋に通された。

こちらの部屋は最上級会員のJALダイヤモンド会員やワンワールドエメラルドでも利用することはできず、当日ファーストクラスに乗る人間のみが使用できる部屋だそう。

特にドリンクやおしぼりなどのサービスは無かったが、「ファーストクラスに乗るような上級国民は座ったままチェックインするんだなぁ」と謎の感動を覚えた。

スムーズにチェックインを終え、VIPさながら裏導線を通りファーストクラス搭乗者専用の保安検査場を抜けた。

人目を気にせず利用できる極力プライベートな空間、というのもファーストクラス利用者のニーズに沿った存在なのだろう。

いつも我々を悩ませる長蛇のチェックイン列&保安検査列とは雲泥の差だ。

JAL国際線ファーストクラスラウンジ

保安検査を抜け、JALファーストクラスラウンジに向かう。

ちなみにJALはワンワールドなので、JALのファースト/サクララウンジ以外にもキャセイパシフィック航空のラウンジも利用可能だ。

ラウンジで提供される寿司は、評判通りまあまあの味だった。

しかし、個人的に気に入ったのはバーコーナーで供されるスペシャリティコーヒーだ。定番の寿司やシャンパンも悪くないが、このコーヒーは飲む価値大ありだ。

いざファーストクラスへ搭乗

この日のJL6便はラウンジを出てすぐの113番ゲートからの出発だ。10時40分頃、搭乗が開始された。

ファーストクラス搭乗者は最速のグループ1での搭乗だ。

ファーストクラスの座席はこんな感じ

今回私が指定したのは窓側の2A。この仕切りの向こうに広がる空間は…

エコノミー約9席分のスペースは伊達じゃない、座席広すぎィ!

反対から見るとこんな感じで、座席というよりもはや部屋だ。

内装はレザーと大理石調の素材で統一されており、高級ホテルのような洗練された空間が広がっている。

オーバーヘッドコンパートメント(頭上の手荷物入れ)もなく天井が高いので、実際の面積以上に広々とした空間に感じられる。

割と大柄な私でも手を広げられるほど横幅も確保されており、詰めれば3人は座れるレベルの広さだ。

座席に腰を下ろすと同時にCAさんから挨拶があり、ウェルカムドリンクを尋ねられた。迷うことなく、シャンパンをチョイス。

同時に座席に色々な機能があるので使い方の説明をうける。

座席にはスリッパ、アメニティバッグ、化粧セットが置かれていた。

アメニティバッグと化粧セットの中身が知りたくて…

ファーストクラスのアメニティは、ヘラルボニーのポーチに収められていた。

ヘラルボニーは、知的障害のある作家が手がけるアートブランドだ。Theハイブランドとコラボする航空会社が多いなか、国内ブランドを起用する姿勢には好感が持てる。

アイマスクや歯ブラシ、クリーム類などの衛生用品を中心に色々と入っている。LightningとType-Cの両方に対応した充電ケーブルは旅先でも結構重宝した。

ちなみにクリーム類に採用されているPAYOTというメーカーは、フランスの老舗ブランドだそうだ。

化粧セットの内容は洗顔料、化粧水、クリームの3点だ。ブランドは「SHISEIDOメン」。

買うとなると結構高いらしい。

ファーストクラス座席の設備を詳しく見てみる

基本的に照明や機内エンタメなどの全ての操作は備え付けのタブレットで行う。なお、座席のリクライニングや読書灯などについては物理ボタンでの操作も可能だ。

座席の収納スペースは非常に充実している。スーツケースのような大物は座席下に収容できるほか、専用のクローゼットやシューズボックスまで備わっている。

これほど収納箇所が多岐にわたると、かえって忘れ物が心配になるほどだ。

無線充電含めた電源類も座席内に5か所ほど用意されており、大量のガジェットを持ち込んでも全て充電することが可能だ。

座席をフルフラットに展開すると、成人が容易に寝返りを打てるほどのベッド空間が確保される。

着座姿勢に窮屈さを感じた際は、早々にフルフラットの状態に設定し、あぐらをかいたり横になったりと、自由な姿勢で過ごすことができた。その占有面積は、感覚的にはセミダブルベッドのサイズに匹敵する。

ベッドメイクを施した状態がこちらだ。CAさんに頼めばシーツと掛け布団を整えてもらえるため、いつでも就寝の準備を整えることができる。

ちなみにパジャマも貰える

ベッドメイクに先立ち、CAさんからパジャマを受け取った。「First Class」と書かれたタグが付いていた。

早速化粧室で着替える。

麻っぽい風合いながら(デブの私でも)着心地がよく、快適に長時間のフライトを過ごすことができた。

なお、このパジャマは持ち帰ることが可能だが、機内に置き忘れてしまった。後悔…

ファーストクラスのお手洗い

ファーストクラスと言えどお手洗いは一見普通の仕様だが…

アメニティは充実しており、資生堂のクレ・ド・ポー ボーテブランドのオイルなどが備えられている。いつ使っても綺麗な状態が保たれていた。

着替え等を想定してか室内には荷物置きが設置され、ゆとりのある広さがある。

機内食1回目

離陸から1時間ほど経過した頃、食事が必要か聞かれた。さて、お楽しみの機内食だ。

尤も、ファーストクラスでは食べたいときに機内食をリクエストできるのだが、食欲があったのでお願いした。(散々ラウンジでも食べたのに…)

メニューは、神楽坂「石かわ」と「虎白」が監修した和食、または北品川「カンテサンス」監修の洋食から選択できる。事前に調べた際、とりわけ評判の良かった和食を選択した。

テーブルのセッティングと共にナプキンと水が用意され、最初の一杯を尋ねられた。

窮屈な座席で身を縮め食事を「摂取」するエコノミークラスと比較すると、初っ端から雲泥の差だ。同じ機上ながら、これほどまでに乖離した体験が提供されている事実に、改めて驚きを感じる。

サロン(シャンパン)を飲んでみる

世界の航空会社で唯一、日本航空だけがシャンパンの最高峰サロンを採用している。最初の一杯のチョイスには一秒の迷いもなかった。

一本約20万円、月収だ。これ。

ブドウの当たり年にしか生産されないというが、お味はいかほどか…

正直この価格帯のシャンパンを飲んだことが無く、その魅力を的確に言葉にするのは難しいが、少なくとも尖ったアルコール感は皆無であった。

2013年という熟成されたヴィンテージながら、ミネラル感や酸味が鮮明に感じられた。若々しいフレッシュさと熟成による深み、その両方の長所を兼ね備えたような風味だ。

通常、一人一杯までで提供が終了することも多いと聞くが、この日は利用者が少なかったためか、幸運にも計二杯のサロンを味わうことができた。

アペタイザーを頂く。ハムとドライトマトのオリーブオイル漬け、サロンの風味を邪魔しない美味さだ。

「石かわ/虎白」監修の和食メイン

アペタイザーの後にコースの前菜が提供される。

前菜

左から「メバル揚げ トリュフソース」「黒毛和牛とタラの芽の煮びたし」「甘鯛昆布締め炙り」「毛ガニと瓜の白みそ和え」「蒸し雲丹と新わかめ」という品書きだ。

前菜から、トリュフや和牛、蟹、雲丹といった高級食材が惜しみなく並ぶ。どの小鉢にも和食の技法が凝らされており、地上と遜色のない本格的な和食だ。

子供舌なので、やはり和牛の分かりやすい味が一番おいしく感じられた。

椀物

椀物の中には、肉厚で存在感のある鮑と、筍、そして木の芽が香るつみれが入っている。

鮑は非常に食べ応えがあり、筍の香りも食欲をそそる。

中皿

中皿は「白海老 春かぶらすり流し キャビア」

そう、キャビアでございます。アルカンというフランスのブランドのもので、日本でも5,000円程で購入できるらしい。

人生で初めて、まともにキャビアを食する。皮が薄く、口の中でプチプチとはじける塩味の強い食べ物、といった印象だ。繊細な味付けの和食によく馴染み、不思議と白米が欲しくなるような味わいだった。

キャビアを余らせていたところ、CAさんからパンとの組み合わせを提案された。

パンはメゾンカイザーのものだそうで、ふっくらとした食感が実においしかった。(何でもブランド物が出てくるなぁ)

煮物(メイン)

次が魚と聞いたのでチリ産の「Amelia」という白ワインを頂く。

左から「蒸し帆立の炊き込みご飯」「桜鱒と筍の煮物」 「昆布と切干大根」「お味噌汁」

主菜を構成する食材はシンプルだ。しかし、素材の香りを生かした味付けには、確かな満足感があった。

マスという食材が、これほど美味しくなるとは驚きだった。

デザート

デザートは「苺アイスとラム酒ゼリー」。締めには紅茶を選択。

マリアージュフレールの茶葉だそうで、最後まで贅沢尽くしだった。

食事を終えてひと眠りし、目を覚ますと窓の外には美しい夕焼けが広がってた。

窓3つ分の縦幅を確保した設計。改めて、この空間の使い方は贅沢すぎる。

アラカルトの食事や機内エンタメ等

サラダや酒の肴、和洋のコースに至るまで、アラカルトメニューは安定飛行中であればいつでも注文が可能だ。

私は飲みたかったので、つまみになりそうなメニューを中心に注文した。

1品目は「焼き鳥の盛り合わせ」。つくね、ねぎま、鶏ももからなる盛り合わせで、機内で食べた食事の中でもトップクラスの美味さだった。

たれの旨みか、あるいは炭火の香ばしさか。その正体は判然としないが、非常にうまい。ファーストクラスに搭乗する機会があれば、ぜひ一度試してほしい一品だ。

焼き鳥に合わせる赤ワインとして、ボルドー・メドック格付け第3級のシャトー・ラグランジュ 2017をチョイス。果実味豊かでタレの甘味とよく合う。

2品目はjean paul hevinなるお店のチョコレートだ。外側のカリッとした食感と、内側のふんわりとした食感の対比が良い。

サロンは既に品切れとのことだったので、シャンパンボランジェ ラ・グラン・ダネ 2015をチョイス。

結構キレのあるシャンパンで、チョコレートの甘味とは少し合わなかった。

食事がひと段落したところで、映画のお供になる飲み物を相談したところ、ウイスキーの飲み比べを提案されたので早速お願いした。

用意されたのは、左からロイヤルサルート 21年」「イチローズモルト 秩父 JAL限定ボトル」「響 100th Anniversary Blendの3種。ファーストクラスならではの贅沢な選択だ。

ちなみに響は同じボトルが機内販売で購入でき、お値段5.5万円だった。

酒を飲みながら、自宅のように寝そべって映画を鑑賞する。1万メートルの上空で。

公開したてのウィキッドを見ていたはずが気づいたら寝落ちていた。デブ特有の燃費の悪さで小腹が空いてきたのでカツサンドメキシカンチキンサンドを注文。

ドリンクを聞かれたのでニュージーランド産ブランク・キャンバス アンセム・ヴィンヤード ピノ・ノワール 2021というワインをチョイス。

すっかりCAさんに酒飲みとマークされ、もはや機内に搭載されているワインを飲みつくさんばかりの勢いだが有り難くいただく。

味は非常に軽やかで飲みやすく、ピノ・ノワール特有の鋭い酸味も控えめ。すっきりとした後味で大変飲みやすかった。

ファーストクラスの優雅な朝食

たらふく食べて飲んだので気絶するように眠ってしまった。目が覚めると、ニューヨーク到着まで残り1時間30分。

寝起きの一杯としてロイヤルブルーティーという超高級茶をいただく。普通に購入すると1本5000円弱するらしい。恐ろしい。

単純にめちゃくちゃ喉が渇いていたので即飲み干してしまった。冷たくておいしぃ…

到着前の朝食も和食を選択した。メインの「鰆の西京焼き」に、「しらすいくら丼」を追加。

飲んだ後の朝は、やはり温かい味噌汁と白米に限る。

食後にはデザートのフルーツと共に、白ワインの「ポール・ジャブレ・エネ コンドリュー レ・カッシーヌ 2020」をオーダー。

寝起きからワインと豪華な朝食という、なんとも浮世離れした至福のモーニングタイムとなった。

遂にニューヨークに到着

デザートを食べ終わるころ、機体はいよいよ着陸態勢へ。眼下にニューヨークの街並みが広がる。

そしてほぼ定刻の11:10、JFK国際空港へ着陸した。

「ファーストクラスならいくら遅延してもいいのに……」なんて贅沢な願いも虚しく、こういう時に限ってフライトは驚くほどスムーズだ。

外はあいにくの雨模様。約13時間を共にしたこのキャビンとも、ついにお別れである。降機の間際に改めて座席を見渡してみたが、やはり圧倒的に広い。この「余白」にこそ、200万円(7万マイル)の価値が詰まっていたのだとつくづく実感する。

最後は後ろ髪を引かれる思いで、ニューヨークの地へと踏み出した。

搭乗記

Posted by suppnd