【2023台湾】カバラン蒸溜所見学完全ガイド 行き方は? 展示内容は?
以前台北旅行でカバラン蒸溜所に行ったので、台北からの行き方や蒸溜所の詳細などをお伝えしようと思います。
設備の見学はもちろん、蒸溜所限定ウィスキーの販売やテイスティング体験などが出来るのでウィスキー好きは必見の施設です。
こちらの旅行記でも軽く紹介していますが、こちらの記事ではより詳細に紹介していきたいと思います。
カバランってそもそも何なんだ
台湾の大手飲料メーカーで缶コーヒーなどで有名な「金車グループ」が製造するウィスキーです。
ウィスキー製造への参入は2008年と歴史は浅いですが、翌年2009年のIWSCという名高い酒類のコンペティションで銀賞を受賞するなど、新規参入組でありながら高品質のウィスキーを世に送り出している蒸溜所となっています。
日本でも「クラッシックシングルモルト」や「コンサートマスター」などの定番ボトルを購入することが出来ます。
台北市内からカバラン蒸溜所への行き方
カバラン蒸溜所の最寄り駅は台北市内から1時間ほどの宣蘭駅になります。
宣蘭駅への行き方
台北中央駅から宣蘭駅まではバスか電車で向かうのが便利です。
・バス 140元(約490円) 約1時間
・特急電車(自強号) 218元(約981円) 約1時間半
個人的には電車での移動をおススメしたいです。
比較すると早くて安いバス一択のように思え、他の記事などでもバスを推す声が多いですが、台北-宣蘭間はラッシュ時間帯の渋滞が激しいので、朝や夕方などに移動する際は絶対に電車を利用したほうが良いです。
私は宣蘭15:40発のバスに乗ったところ、台北市内に入ってから猛烈な渋滞に巻き込まれてしまい、結果2時間程かかってしまいました…
国鉄車両のようなレトロ感ある列車に乗れる+車窓からの景色も良いので電車旅と考えると乗る価値はあると思います!
鉄道のチケットは台湾鉄道のサイトから事前購入もできますし、駅の券売機で購入することも可能です。
宣蘭駅-カバラン蒸溜所
駅からは10km程離れているので、バスかタクシーで向かうのがおススメですが、バスは本数が少なく時間がかかるのでタクシーで向かうのが楽でしょう。
駅前のタクシー乗り場のドライバーは英語は伝わりませんでしたが、Google Mapを見せ「ウィスキー!」と連呼すると連れて行ってくれました。
宣蘭駅-カバラン蒸留所のタクシー代は約300元(約1350円)です。
宣蘭駅に戻る際はUberアプリでタクシーが捕まらなかったので、売店のおばちゃんにタクシーを呼んでもらいました。
蒸溜所見学
公式サイトにもあるようにガイド付き見学や自分だけのオリジナルウィスキーが作れるブレンド体験も事前予約すれば可能です。
今回は時間の関係上、ガイド無しで蒸溜所敷地内を見学することにしました。
見学料は無料です。
カバラン蒸溜所の簡単な地図です。
1.宣蘭会議場(ガイドツアー受付)
2.ウィスキー生産施設
3.お土産売店、カフェ、試飲場
4.ボトリング工場
5.天然水工場
上記5つの施設を見学することが出来ます。
タクシーはパーキングのある☆3の前に着けられるので、☆2の建物から見学を始めるとスムーズでしょう。
1.宣蘭会議場(ツアーガイド受付)
敷地内に入ってすぐの西洋風の建物が会議場兼ガイドツアー受付となっています。
中も豪華ですが、特に見るところは無いので時間が無ければ飛ばしてしまっても良いかもしれません。
立派なホールも備えており、時期によっては何らかの展示を行っているようです。
2.ウィスキー生産施設
KAVALANのロゴがある建物が生産施設です。
ウィスキーの原料、工程紹介
原料の麦芽の仕込みから貯蔵まで、ウィスキー製造に必要な過程をこの建物で行っています。
中に入ると、まずはウィスキーの作り方や種類、有名産地などの基本情報が書かれたパネルがありウィスキーとは何ぞやということを学ぶことが出来ます。
実際に熟成に使われたであろう樽も展示されています。
ウィスキーの発酵段階で使用する酵母(イースト)が展示されていたり、
ウィスキーの原料である麦芽(モルト)の乾燥前と乾燥後を比較し、触ったり匂いを嗅いだりすることも出来ます。
実際に触ることで、このようなシンプルな原料から美味しいウィスキーが出来ているんだなと体感することが出来ます。
樽(カスク)についても展示されており、実際のオーク樽やポート樽など実際にウィスキーの熟成に使用される物が一通り展示されています。
ちなみにウィスキーの熟成に使う樽は、以前他の種類の酒を熟成していた樽を使用することが一般的です。
シェリーと呼ばれる酒精強化ワインやバーボン、ビールやラムなど様々な樽を使用することでウィスキーにバリエーションを与えることが出来ます。
樽の組み方やチャーリングという樽内部を焦がす工程などが詳しく紹介されています。
なお、樽については後述のボトリング工場で実際に樽を組んだりチャーリングといった工程が行われており、見学することが出来ました。
このように比較されることによって、同じ原酒でも樽に使用する木材毎に出来上がりが全く違うということを理解することが出来ます。(上からポート樽,新品樽,ex-バーボン樽,バーボン樽)
ところで、EX-BOURBONとは一体何なんでしょうか…
熟成年数の違いについても展示されています。
他の蒸溜所と比べ、カバランは高温多湿ということもあり比較的熟成が早く進んでいくというのが特徴です。
なので、その分樽の中での蒸発分(通称:天使の取り分)も多くなってしまいます。
実際の製造ライン
まずは糖化のラインです。
本当は糖化工程の前に麦芽の乾燥や粉砕を行うのですが、そちらの工程は展示されていませんでした。
糖化では麦芽と仕込み水を加熱して混ぜ合わせることで、麦芽のデンプンを糖分に変化させ麦汁を作ります。
次に発酵ラインです。
発酵では麦汁に酵母を加え、糖分をアルコールと炭酸ガスに変化させます。
ここまではビールの製造法とほぼ同じですね。
発酵の初期と終了時で結構麦汁の色味が違うことが分かります。
最後に発酵で出来上がった液体を蒸溜します。
モルトウィスキーの場合、こちらの変な形の銅製の容器(ポットスチル)で何度も蒸溜しアルコール度数を高めます。
グレーンウィスキーでは手前の連続式蒸留器を使用し蒸留を行います。
出来上がったウィスキー原酒は樽に詰め数年から数十年熟成します。
ガラス越しに貯蔵庫を見学できますが、ウィスキーの甘い香りがガラスを突き破って漂ってきます。
手前でウィスキー製造の方法を学んでから、実際の製造ラインを見られるのでウィスキーがどのような物か知らない方でも知的好奇心が満たされること間違いなしでしょう!
ちなみに建物自体は小さく、説明を飛ばし小走りで見て回れば10分ほどで見学することも可能です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません