【滅共からBTSまで】韓国・ソウルの大韓民国歴史博物館をざっくり紹介【ソウル穴場スポット】
こんにちは、ナード旅です。
今回はカザフスタンへのトランジットの際に降りた韓国・ソウルにある大韓民国歴史博物館のご紹介です。
中心街からも近いので、買い物に飽きた方や一風変わった観光地へ行きたい方におススメです。
特に、朝鮮戦争時の展示もあるため、私のようなミリオタ、歴史オタクは必ず行った方が良いと思います。
概要

営業時間 | 10時-18時(水/土は21時まで) |
休館日 | 1/1,旧正月,秋夕(お盆) |
入場料 | 無料 |
アクセス | 光化門駅から徒歩3分 |
駅からのアクセスも良く、また有名観光地の光化門も近いです。

博物館の最上階からは景福宮を一望することができます。

隣には在ソウル米大使館があり、右翼の人が韓米友好みたいなのぼりを上げていました。
日本占領期,戦後,民主化後と大きく3つの展示室に分かれています。
また、私が訪れた2023年9月には特別展として韓米関係樹立70周年的な展示が行われていました。
特別展


米国との関係を強調した特別展があり、常設展の展示物の一部も移されているようでした。


実際に朝鮮戦争で利用された兵器についても展示されており、ミリオタ心を揺さぶられます。

一見平和に見える韓国ですが、朝鮮戦争は2025年現在も「休戦」状態であり、正式に終戦した状態ではありません。
常設展1:日本占領下の朝鮮

近代の朝鮮が日本に占領され、解放されるまでの資料が展示されたエリアです。

展示室に入ると安重根の揮毫がまず目に入ります。

日露戦争での朝鮮権益の獲得から展示は始まり、朝鮮半島の解放までの歴史を辿っていきます。
展示の説明は一部英語のキャプションが付いていましたが、基本は韓国語で記載されていました。


占領下の資料の多くが日本語と朝鮮語で併記されていました。


当時の資料が豊富に展示されており、戦時下の生活を垣間見ることができます。
右の新聞は愛国班という新聞らしく、「敵の密偵に気を付けよう」的な見出しが書かれているようです。
常設展2:朝鮮戦争から経済成長まで

第二展示室では朝鮮戦争から経済成長までの展示がされています。

北朝鮮の侵攻を報じた新聞記事です。
名詞などが漢字表記なので、なんとなく内容を把握することができます。

数多くの展示品がありましたが、その中でも出征旗が目につきました。
日本でも出征の際このように日章旗に寄せ書きをする文化がありましたが、その文化が戦後間もないこともあり継承されていたようでした。
日本の出征旗にもよく見られた、「武運長久」といった文言が書かれているのが分かります。
尤も、帝国陸海軍に従軍した朝鮮半島出身者は数多く居たので、このような形での文化の継承は当然と言えるかもしれません。

1960年代に学生の軍事教練に使用された制服らしいですが、胸の「滅共」ワッペンが強烈です。

今や韓国の基幹産業でもある自動車産業も1970年頃に花開いたようです。
このヒュンダイポニーは三菱のランサーを参考に作られ、部品の国産化率が90パーセントを超えた韓国初の国産乗用車らしいです。

朝鮮戦争後の激烈な高度経済成長は元軍人でクーデターにより大統領に成り上がった朴正煕の開発独裁によって成し遂げられたといっても良いでしょう。
そんな彼ですが、1979年にKCIA(情報機関)の金載圭により暗殺されてしまいます。
その後はXのオタクを中心に謎の人気を誇るドラマ、「第五共和国」などに詳しいですが、暫く全斗煥による軍事独裁政権が続きます。
常設展3:民主化後の韓国

1987年6月の大規模民主化デモを受け、全斗煥は後継に盧泰愚を指名し、韓国は民主化を果たします。
第三展示室では民主化以降の韓国についての展示がされていました。

韓国オリンピックのキャラクターに関する展示は充実しており、虎のキャラクターグッズがかなり展示されていました。


金日成の死去を伝える新聞記事と金正日と金大中の会談を報じた新聞記事のようです。
後者は2000年前後の出来事ですが、一部漢字表記が残っているようですね。


また、韓ドラやK-POPに関する展示も充実していました。
日本でも爆発的に流行った冬のソナタ(ヨン様)やKARAなどの懐かしい展示物から、TWICEやBTSなど最近のアイドルグッズまで展示されていました。


このように近代から現在に至るまでの朝鮮史に関連する資料が一挙に展示されている博物館でした。
総評

総評としては、韓国史について何となく知っている方であれば十分展示内容を理解できるのではないかと思いました。
歴史を知らなくてもK-POPなどの韓国文化に興味があれば楽しめるかと思います。
また、往々にして国立博物館という施設は国家のプロパガンダ装置のような物なので、隣国である「韓国の正史」を理解することができる場だとも感じました。
入場料も無料でソウルの中心街に位置しているので、旅行中時間に余裕があれば訪れてみても良いのではないかと思いました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません