中国側から北朝鮮を見てみよう(提案)【丹東観光案内/旅行記】
鴨緑江クルーズで北朝鮮を観察
博物館からタクシーで10分ほどで市内中心部に戻る。いよいよ丹東観光の目玉、鴨緑江クルーズに参加する。

現地でもチケットを買えるらしいが、筆者はTrip.comからチケットを購入した。30分ほどのクルーズで1,260円なので中国の物価を考えると若干割高な印象だ。
ちなみにチケットは1号ふ頭と2号ふ頭から出る2種類がある。おそらく巡回コースが若干違うものと思われるが、初めてならどちらを買っても問題無いだろう。
1号ふ頭は鴨緑江断橋の南側。
2号ふ頭は鴨緑江断橋の北側に位置する。割と離れているので、どっちで予約したかだけは意識しておいた方がいいだろう。

ちなみにふ頭にはまるでサンフランシスコのような案内板が立っている。

入口でTrip.comから発行されたQRをかざし、いざ乗船。

1階は60席ほどの座席、2階はオープンデッキとなっている。
今回乗った1号ふ頭から出るクルーズ船は川下に向けて2km程航行するコースだった。

出港して早々、建設中と思わしき高層マンションが大きく姿を現した。
マンションの足元に目を向けると、重機やボロ屋が確認できる。これは対岸から眺めているだけでは、なかなか気づくことのできない光景だ。

そうこうしているうちに、北朝鮮の工船と遭遇した。何かを積み下ろししている最中のようで、作業員たちが忙しく動いている。人生で初めて、北朝鮮の人民をこの目で捉えた瞬間だった。
これまでテレビの画面越しにしか見たことがなかった国民が、今、まさに目の前で働いている。その生々しい姿を目の当たりにして、少しばかり興奮を覚えた。
船体に書かれたプロパガンダらしきスローガンも、バッチリと肉眼で見ることができた。そこには間違いなく、知らない国の日常が転がっていた。

さらに下流へ進むと、自転車を載せた小さな船が通り過ぎた。メディアでよく目にする「軍事国家」という硬いイメージとはかけ離れた、庶民の等身大の暮らしが垣間見える。
すれ違う船がことごとく北朝鮮の国旗を掲げているのも、当たり前の光景とはいえ、実際に目にするとどこか新鮮だ。

次に視界に入ってきたのは、立派なクレーンを備えた港と、そこに停泊する土砂運搬船だ。

港湾事務所らしき建物には、携帯電話の基地局アンテナが設置されていた。北朝鮮国内でも携帯電話はかなり普及していると聞く(もちろんインターネットには繋がらないが)
あるいはこれだけ国境に近いと、住民たちはSIMさえ手に入れば中国側の電波でインターネットに接続することも可能かもしれない。

ちなみに、北朝鮮側に高層ビルが建っているのは「断橋」の近くくらいで、それ以外に目立った建物は少ない。ふと対岸の中国側に目を向けると、そこには高層ビルがぎっしりと立ち並んでいる。その圧倒的な経済規模の差を痛感する。
1960年ごろまでは北朝鮮のほうが経済規模で上回っていたらしいが、今の光景からはとても信じられない。新義州も「主体思想」に基づく経済発展のモデル都市として設計されたようだが、正直なところ、中途半端に高層ビルが建っている方がみすぼらしく見える。

20分ほどのクルーズを終え、船は港に戻ってきた。
わずか1000円程度の乗船料で、対岸との強烈なコントラストや、北朝鮮の人々の暮らしぶりを垣間見られるのは、非常に価値のある体験だった。
丹東を訪れるなら、このクルーズは間違いなく乗っておくべきだ。
鴨緑江断橋を途中まで渡ってみる

クルーズを終え、続いて「鴨緑江断橋」に行ってみる。 入場料は20元(約400円)。
冒頭でも触れた通り、この橋は北朝鮮側が破壊されており、途中でぷっつりと途切れている。

入場してまず目に飛び込んでくるのは、中国義勇軍の像。


橋自体はレトロな佇まいながら、塗装などのメンテナンスはしっかりとなされている。

すぐ隣には現役の国境橋が架かっている。

かつてこの橋には回転機構が備わっており、大型船が通る際には橋の一部が回転して航路を確保していたらしい。

大量の中国人観光客を横目に橋の先端まで進むと、対岸の北朝鮮がかなり近くに見える。クルーズよりもおそらく近い。


橋の出口にあるお土産屋では、北朝鮮ビールを見つけた。15元(約300円)と、中国の物価を考えれば強気の価格設定だが、丹東でしか味わえないと考えると買わずにはいられない。










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